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この人に聞きたい:第893回
(週刊水産タイムス:23/07/24号)

魚食文化を世界に伝える

NPO海のくに・日本 理事長  白石 ユリ子氏

(しらいし・ゆりこ)大学卒業後、「主婦と生活社」で編集の第一線に。生活文化などに関する様々なヒット企画を手掛け、1993年に「ウーマンズフォーラム魚」、2010年に「NPO海のくに・日本」を設立。1933年北海道生まれ。

 89歳になった今も、物事の本質を瞬時に見抜く、その鋭い感性に衰えを感じさせない。
 豊富な知識だけでなく、行動力も若者顔負け。西アフリカのコートジボワールで女性漁業者に魚のすり身加工を伝え、就業機会の創出や女性の地位向上、生活環境の改善に貢献。女性漁業者から「ママ」と呼ばれている。
 プロジェクトでは年に2回のペースで現地入り。一度行けば最低1カ月は帰らない。既に7回を数えた。
 その功績で同国大統領から「農事功労勲章」を4月に授与された。「日本伝統の水産加工技術を紹介しただけ。叙勲に価するような仕事ではない」というが、この事業を支えてくれたすべての人たちに心から感謝している。
 日本の消費者に漁業の現実を伝え、魚食文化を伝えるために立ち上げた市民団体「ウーマンズフォーラム魚」では活動の一つである「浜のかあさんと語ろう会」が123回を数えた。
 都会の小学生が離島を訪ね、地場の産業や生活文化を学びながら交流を深めるプロジェクトも継続。「海を守りながら、持続可能な社会をめざす」ことの大切さを体験的に教えている。
 今も「栄養女子大学を西アフリカに作りたい」と、アイデアは尽きない。「食べ物と健康の関係をしっかり学んでほしいから」。
 そんなパワーの源は「どんなに困難でも必ず成功させるという“挑戦”の姿勢を貫くこと」とか。
 30年間の活動は「一つひとつのシーンがすべてハイライト。でも一番うれしかったのは、どんな時でも付いてきてくれた愛弟子(佐藤安紀子副理事長)に恵まれたことでしょう」。

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