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この人に聞きたい:第895回
(週刊冷食タイムス:23/08/08号)

「冷凍だからおいしい」めざす

(株)ニチレイフーズ 執行役員コンシューマー商品担当 
家庭用事業部長  清川 吾朗氏

(きよかわ・ごろう)1995年入社。首都圏支社、九州支社、本社広域事業部などを経て今年4月から現職。71年生まれ、52歳。福岡県出身。福岡大学卒。

コロナでさらに価値が認められた

 コロナ禍を機に冷凍食品に注目が集まり、おいしさや利便性といった価値が認められた。しかし「冷凍だからおいしい」と言われるまで品質を高めることをめざしている。

 ――家庭用事業部長としての抱負を聞きたい。
 清川 冷凍食品の優位性が発揮できる新しい商品やカテゴリーを提案していきたいです。コロナ禍を機に冷凍食品の価値が認められた一方、「冷凍なのにおいしい」と言われることが多い。これを「冷凍だからおいしい」と言われるまで品質を高めるのが目標です。
 当社は商品面で「力強いカテゴリー政策の推進」と、「新規需要の創造への挑戦」という2つのスローガンを掲げています。この秋、家庭用に発売する「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」は新規需要を創造する商品と認識しています。焼き目をつけた麺を電子レンジで加熱すると、こんがり香ばしい風味が広がる工夫は当社の独自技術。具材がたっぷり入ったあんと、使いやすい二段トレイも特徴です。
 あんかけ焼そば市場については、冷凍食品で約60億円の市場規模がありますが、手作り、外食も200億円以上の市場規模があり、大きな成長余地があります。あんかけ焼そばに限らず、具付き麺全体で、冷凍の市場を活性化できると考えています。

 ――思い入れのある商品があれば。
 清川 「若鶏たれづけ唐揚げ」です。2002年の発売前に「若鶏から揚げ南蛮」という名称で同じ商品をエリア限定で発売しました。当初、たれづけの冷凍唐揚げは市場になかったため、高い商品価値が認められて徐々に認知が広がり、主力商品にまで育ったのが感慨深いですね。価値の高さは社内でも認識されていたので、発売から数年間、販売が苦戦していた時期も「終売にしよう」という意見は出ませんでした。

 ――春の新商品の動向は?
 清川 「超メンチカツ」の数字が良いですね。これに「やみつきねぎ塩炒飯」と「今川焼(いちごミルク)」を加えた3品が外部調査機関のデータで新商品売上げトップ5に入りました。ただし、「やみつきねぎ塩炒飯」は鳥インフルエンザの影響で卵が不足し、一時休売を余儀なくされました。「豚しょうがの鉄板焼めし」のような卵を使わないメニューの準備も早急に進めましたが、これは卵以外でも同じことが言えます。常にリスクに備え、環境の変化への対応力を高めていくことが重要だと考えています。

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