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この人に聞きたい:第896回
(週刊冷食タイムス:23/08/22号)

「輸出に相当な力を入れる」

(株)日清製粉ウェルナ 取締役社長  岩橋 恭彦氏

(いわはし・たかひこ)1987年日清製粉(現日清製粉グループ本社)入社。2011年日清フーズ(株)(現日清製粉ウェルナ)営業本部業務用営業部長、13年取締役、18年常務、21年専務、23年4月から現職。1964年10月6日生まれ、神奈川出身。慶應大卒。

持続力・成長力・競争力を強化

 日清製粉ウェルナの岩橋恭彦社長は「持続力・成長力・競争力の3つを強化する」と語る。重点施策と位置付ける海外事業は「製品輸出に相当な力を入れる」と前向きだ。

 ――社長就任後、社内に向けた第一声の要旨は。
 岩橋 社長交代を対外発表した2月下旬にメールで、4月の就任後に社内のテレビ会議で国内外の社員に向けて「当社が継続的に成長していくために、@持続力(事業継続・サステナビリティ)A成長力(収益性・事業規模)B競争力(他社との差別化に向けた付加価値化とコスト競争力強化)の3つの力を強化していく」と発信しました。

 ――グループの食品事業を担う中核企業、めざす企業像は。
 岩橋 昨年1月に日清フーズから現社名に変更し、広告宣伝や商品パッケージに新しいCI(コーポレート・アイデンティティ)を全面に打ち出してきました。海外でも「日清製粉ウェルナ」というコーポレートブランドは力強い武器になると考えています。これにファミリーブランドの「日清」、「マ・マー」などが培ってきたブランド力を蓄積していくと共に、それぞれの強みを絶えず磨き続け、さらなる成長に繋げていきます。

 ――冒頭に挙げた「3つの力」のひとつ「競争力」とは。
 岩橋 コロナ禍という特別な3年間が終わりに近づく今、人口減少や少子高齢化などコロナ前からの課題に向き合うことになるでしょう。当社は家庭用に強いが、業務用をもっと強くする必要があります。これは冷凍食品も同様。業務用市場の人手不足を解決する製品をどれだけ提案できるかも重要です。今春発表した冷凍自販機向けパスタもそのひとつ。バラ凍結の業務用製品も伸長しています。

 ――重点施策と位置付ける「海外事業」の進捗状況は。
 岩橋 これから製品輸出に相当な力を入れていく計画です。具体的には販売エリアと品揃えを広げます。これまで天ぷら粉の輸出が多かったのですが、冷凍スパゲティの輸出も東南アジアを中心に増えています。ミックスは「現地でつくり、現地で販売」が基本。タイではドーナツ店、ベトナムはえびフライ工場向けが主力で、BtoB向け。BtoC向けは米国のパスタ、タイの小売向けが中心。中国は青島(山東省)にミックス工場を持ち、上海にも販売拠点を有しています。青島や上海以外にも広げていきます。
 業務用製品は国内だけではなく、タイで製造し他のアセアンで売ることなども検討しています。

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