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この人に聞きたい:第899回
(週刊冷食タイムス:23/09/12号)

信頼関係さらに厚く

ウルノ商事 宇留野 裕太社長
オカフーズ  岡 孝行社長

 

ベトナム工場で商品力実感

 ウルノ商事(茨城県、宇留野裕太社長)はベトナム視察団をオカフーズ(東京都、岡孝行社長)のベトナムパートナー企業で冷凍切身魚等を生産する「クアンヒューフーズ」(ダナン市、ファム・バン・クアン会長)に7月26〜27日の2日間派遣した。見学するだけでなく、ウルノ商事一行はベトナム従業員と共に「環境整備」を実行した。工場内外の設備を毎朝7時から20分間、徹底的に清掃するのが環境整備。クアンヒューフーズとオカフーズはこれを最重要活動と位置づけている。両社従業員以外で環境整備に加わったのは今回のウルノ商事視察団が初めて。作業に加わることで、より深い信頼関係を築いた。

ウルノ商事の宇留野社長(右)と
オカフーズの岡社長

 宇留野 ベトナム視察メンバーは皆一様にクアンヒューフーズの作業精度の高さ、特に骨取り作業の緻密さに驚いていました。メンバー全員が骨取り作業を体験させていただいたのですが、教わっても出来ないと嘆きながらも、貴重な経験が出来て良かったと喜んでいました。現場を直に見たことで、オカフーズの商品が技術の結晶であることが腑に落ちたのが視察の成果です。
  ありがとうございます。従業員の励みになります。
 宇留野 正直に言えば、価格で比べると他に安い商品がありますが、単に価格で決めても取引きは長続きしません。さらに安いのが出れば、それに変えるということでは際限がありませんし。一番の決め手は品質です。製造現場を見ることで、品質の高さをエンドユーザーにリアルに伝えることができます。それが視察の目的であり、今回の視察メンバーは目的を果たすことができました。

 ――宇留野社長のベトナム訪問は?
 宇留野 行きたい反面、パクチーが苦手で現地の食事が不安です。
  私もパクチーは苦手ですが、ベトナムに何度行っても大丈夫。私と一緒に行動すれば、パクチーリスクは回避できますよ。
 宇留野 それならベトナム視察にいけると安心しました。

 ――今回の視察団6名は環境整備活動に取り組んだ後、従業員食堂で食事をベトナム人従業員と一緒に摂った。特にご飯がおいしいと好評だった。
  フジマックの炊飯器を工場内食堂の厨房に3台導入しています。食事改善プロジェクトに約10年前から取組み始め、改良を重ねています。日本製炊飯器の導入はその一環で、当社がクアンヒューフーズに寄贈しました。食事を改善すると従業員の定着率が上がり、熟練の方が増えると製品の質が上がり、生産性が高まります。食事の改善も環境整備の一環です。
 宇留野 環境整備の活動など、何歩も先を行くオカフーズから取引き以外の部分で教わることが本当に多い。働き方やオフィス設計の思想など大いに影響を受けています。当社は卸売業だから、製造業と同じことは出来ない、ということはないはず。
  現状を打破するには勇気がいります。守りに入るのではなく、改めていくとの姿勢を見習いたい。宇留野社長とは後継者同士という点などが共通し、共感するところが多々あります。

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