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この人に聞きたい:第915回
(週刊冷食タイムス:24/01/09号)

商品とブランドを一致させたい

(株)ニチレイフーズ 家庭用事業部家庭用商品部長  城戸 俊治氏

(きど・としはる)2000年入社。船橋食品工場、森工場などを経て10年中国の山東日冷食品有限公司生産部長、16年家庭用事業部商品部、19年同グループリーダー、23年4月から現職。1978年生まれ、北九州市出身。

「ニチレイ」の浸透が命題

 昨年4月1日付で就任した。「生活者に『ニチレイが作っている商品は安全でおいしい』と認知してもらえるように、商品とブランドを一致させたい」と考えている。

 ――家庭用商品部長としてめざしているのは?
 城戸 家庭用冷凍食品は、商品名がわかっていても、メーカーやブランドが認知されていないことが少なくありません。当社はこれまで通り、妥協することなくおいしさを徹底的に追求し、商品価値と価格をマッチさせるだけです。そして、「冷やし中華」のように、電子レンジ調理で冷たく仕上がる、といった新しいニュースも発信し、少しでも商品とブランドを近づけたいと考えています。

 ――秋に発売した「香ばし麺の五目あんかけ焼そば」が好調。要因は?
 城戸 1つは価格に見合った価値、あるいは価格以上の価値が提供できたこと。そしてテレビCMなどのプロモーションがうまくはまった。CMを観て売場に足を運んだ人が商品を購入できるように、営業部門の尽力でPOPの設置やエンドでの展開ができたためと分析しています。

 ――冷凍米飯を生産する最新鋭のキューレイ第三工場にも携わっている。
 城戸 生産部門は地球環境への配慮や社会課題の解決、生産性の向上をめざし、商品開発部門は新しい価値を提供したい。各部門の思いを汲んでまとめ上げるのは難しい仕事でした。色々な考えがある中で諦めた部分と、信念を持って貫いた部分があります。幸い、工事に大きな遅れはなく、計画通り稼働できました。

 ――「本格炒め炒飯」を2カ所で生産するのは難しい?
 城戸 簡単ではありません。生産設備が異なる工場で同じ品質の商品を作るため、できるだけ同じ原材料を使っています。同じ商品を2カ所以上の工場で生産するのは、ある程度の物量があり、事業の根幹をなす戦略的な商品に限られるため、そう多くありません。

 ――家庭用は3月1日納品分から価格改定を予定している。
 城戸 生活者の財布の紐が固くなっている状況でコスト上昇分を価格に転嫁しなければならないのは頭が痛い。ただし、品質を大きく下げるような対応はしたくありません。商品によって容量を減らす場合もあれば、さらにおいしさ・バランスにこだわった商品設計にして売価を見直すこともあります。その上で、他の温度帯に比べて品質、価格、利便性で冷凍食品に優位性があることを訴えます。

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