冷凍食品(冷食)・冷凍野菜・お弁当の売上・取扱ランキング・ニュース

水産タイムズ社
トップページお問い合わせサイトマップ
業界交差点

この人に聞きたい:第919回
(週刊冷食タイムス:24/02/06号)

冷凍自販機普及のカギは「補充」

(株)SOBO 代表取締役  益川 大平氏

(ますかわ・たいへい)広告会社を経て2007年創業。社名は真心こもった料理を出してくれた「祖母」から。21年1月、グルメ自販機「FROZEN24」事業部創設。1977年1月17日生まれ、47歳。東京出身。学習院大経済卒。

物流網が前進、今月スタート

 冷凍自動販売機の代理店で、商品を同時に提案できるのが強みの(株)SOBO(FROZEN24)。全体の出荷台数は落ち着いたが、今後も伸びる可能性があると見ている。

 ――冷凍自販機の普及状況は?
 益川 昨年のゴールデンウィーク以降、潮目が変わりました。最初は飲食店で導入が進み、ピークは一昨年の春から夏にかけて、月400台程度。コロナ関連の補助金がなくなったため、今は半分くらいに落ち着きました。オーナーも駐車場の管理会社や不動産会社、投資家などに替わりました。当社は3年間で自販機向けの取り扱い商品がゼロから300アイテムに増え、さまざまなロケーションやシチュエーションに対応できるようになりました。

 ――売れ筋も変わってきた?
 益川 最近は電子レンジ調理ですぐに食べられるパスタや弁当が人気です。牛タンなどの畜肉やスイーツも比較的好調。3年前はラーメンが1食1千円でしたが、今は価格帯が広がり、全体的には低価格志向になっています。

 ――自販機1台の売上げは?
 益川 全国の700台から算出した1台当たりの平均売上げは月約15万円。損益分岐が10万〜12万円なので、大きく超えている自販機と苦戦している自販機で明暗がわかれています。

 ――今後の展開は?
 益川 力を入れているのは社員食堂や近くに飲食店がない、オフィスや工場、店舗などあらゆる職場。すでに冷凍ストッカーやショーケースを置いている企業には当社の商品をプラスしてもらう戦略です。「金銭管理は手間がかかる」と言われれば、冷凍自販機が選択肢の1つになり得ます。

 ――手応えは?
 益川 「冷凍食品は置きたいが、商品を補充したくない」というケースが多く、普及のネックになっています。そこで、商品を保管している取引先に、同社のルート便に乗せて当社の商品を一緒に配達し、商品補充までしてもらえる目途が立ちました。2月から1都6県でスタートします。現状のクール宅急便に比べると、送料もかなり抑えられます。

 ――課題が解決できそうだ。
 益川 1台100万円以上する自販機の購入という、もう1つのハードルがあります。これについては大手外食チェーンや洋菓子店が自社で保有している点に注目しています。同様に自社での保有を検討している大手冷凍食品メーカーもあります。大手の保有が進むと、冷凍自販機の設置台数はまだまだ増えるでしょう。

水産タイムス 冷食タイムス
(C) Copyright 2004-2015, Suisan Times Co., Ltd. All Rights Reserved.
当サイトに掲載されている記事・写真の無断転載を禁じます。  お問い合わせ |サイトマップ著作権・記事使用・リンク・個人情報の保護などについて>>