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この人に聞きたい:第999回
(週刊冷食タイムス:25/09/23号)

福岡支店を拠点に業容拡大へ

(株)ハウディ 代表取締役社長  富永 哲生氏

(とみなが・てつお)1990年早稲田大学政経学部卒業後、伊藤忠商事入社。2001年ハウディに転じ、11年から現職。日給連、JFDA等でも役員を務めるなど次代を担う指導者の1人。1967年1月熊本市生まれ、58歳。

業務用メニューの提案に強み

 物価高騰や人件費上昇などの影響が業務用卸の得意先にも広がる中、有力卸のハウディは提案力に磨きをかけ、顧客ニーズに柔軟に対応している。昨年は福岡支店を移転開設。冷凍チルドを強化して業容拡大を図る。

 ――事業環境の変化による影響は得意先にも広がっている?
 富永 物価や水道光熱費の高騰に加え、労働力不足によって人件費が上昇しており、経営に与えるインパクトは大きいようです。

 ――病院・老健では低価格品にシフトする流れが強まっている。
 富永 安さだけでなく、労働力不足を背景に簡便であることも強く求められています。ただ、安さを売りにした商品が一人勝ちかというとそうではない。やはり最終的にはおいしさが判断基準になっていると感じます。 

 ――どう対応している?
 富永 当社は、病院・老健向けの配食サービスを手がけ、九州でシェアトップの「ほっとキッチン」を傘下に持つほか、献立付き簡単調理品セットの「シンプルクック」を提供しており、コスト対策や労働力不足解消、品質維持など様々なニーズに対応できています。

 ――メニュー提案も重要では?
 富永 当社はメニュー開発を得意としており、夏季総合展示会では毎年趣向を凝らしたテーマで提案しています。今年(8月開催)は米価高騰を受けてコッペパンやパスタを軸に新メニューを多数提案しました。情報誌やホームページでも随時発信しています。

 ――社員らの頑張りには賃上げで応えている。
 富永 人材の安定確保や定着率アップのために必要ですが、コストアップは避けられない。粗利率を上げてカバーするには価格の適正化と価格転嫁が欠かせません。

 ――価格転嫁は進んでいる?
 富永 昨年までとは違って今年は難しい。コスト上昇のスピードが速すぎる。価格転嫁にも限度がありますし、コストをどこまで吸収できるか体力勝負の状況です。

 ――前6月期の業績は?
 富永 増収減益の見込みです。減益の要因は人件費などの上昇に加えて、福岡支店と今年春稼働した山陽小野田支店(山口県)の立ち上げ費用の発生です。

 ――福岡支店は冷凍・チルドの保管容量を2倍に増やした。
 富永 福岡支店は福岡で事業を広げるための主力拠点。業容拡大に備えて余裕のある設計にしています。保管量を増やす余地はまだ十分ありますが、一括物流はここでは行いません。利益率の高い事業を追求するためにも冷凍・チルドを強化していきます。

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