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この人に聞きたい:第979回
(週刊冷食タイムス:25/04/22号)

冷凍技術の課題解決に関わる

プロロジス(日本法人) 代表取締役会長兼CEO  山田 御酒氏

(やまだ・みき)建設会社フジタの営業本部営業統括部長を経て2002年プロロジス入社。06年プレジデント兼日本共同CEOに就任し日本の経営全般に関わる。22年3月から現職。1953年生まれ、76年早稲田大学商学部卒。

荷主にソリューション提供

 プロロジスは不動産業者だが「スペースを供給する会社から荷主にソリューションを提供する会社へと変わる」と言う。荷主に冷凍食品関連もある。そこで冷凍技術の課題解決に関わる意欲も示している。

 ――冷凍冷蔵倉庫をオイシックス・ラ・大地やキユーソー流通システムなどに提供している。
 山田 冷凍冷蔵倉庫は2006年から提供を開始し、現在50件以上の冷凍冷蔵施設を手掛けています。冷凍冷蔵の需要は今後さらに高まると分析しています。BTS(専用)型施設を中心に、マルチテナント型も提供していきます。

 ――米国が本社のプロロジスは世界20カ国に進出している。日本法人の特長は何か。
 山田 2019年開催の日本法人設立20周年の会合で私は「スペースのプロバイダー(供給社)からソリューションのプロバイダーに進化する」と宣言しました。単なる空間提供ではなく、物流業界全体の成長支援をめざすのが日本法人の特長です。そこで荷主が抱える様々な課題に寄り添い、解決方法を提供するため、開発部コンサルティングチームを社内に発足しました。ハードに加え、ソフトも提供していきます。

 ――起業や事業創出も支援している。
 山田 インキュベーション施設のイノベースつくば(茨城県つくば市)を一昨年、イノベース東京押上(東京都墨田区)を今月立ち上げました。イノベースつくばは開設1年半で10社のスタートアップが入居するなど大きな反響がありました。入居企業の1社で自動フォークリフトメーカーのハクオウロボティクスと昨年8月に資本業務提携しました。投資で利潤を得るということではなく、あくまで荷主との関係を強くするのが目的です。当社のファンを増やしたいのです。

 ――冷凍技術の課題解決に関わる可能性は。
 山田 新技術の実験場を設けるなど、可能性はあります。「銀座おのでら」の冷凍鮨量産の記事が冷食タイムスに掲載されていましたが、このように良質な冷凍食品を都市部で生産する施設のニーズはあるはず。また果物などを傷まない状態で長期間保持する技術に個人的に興味があります。

 ――イノベース東京押上は都市型物流施設「プロロジスアーバン東京押上」の最上階にある。
 山田 都市型物流施設をさらに増やしたいと考えています。究極の夢は渋谷に物流拠点を作ることですね。そのためにもよく勉強しなければなりません。

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