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この人に聞きたい:第1005回
(週刊冷食タイムス:25/11/04号)

冷凍野菜は調達に懸念

日本生活協同組合連合会第一商品本部 冷凍食品部部長  
碓田 晃司氏

(うすだ・こうじ)学卒後調理師から食品メーカー(日配惣菜)に転じ、30歳で日本生協連に入職。通販食品バイヤー、コープ商品事業(営業・開発・ブランディング)担当を経て昨年1月から現職。1977年3月3日、東京出身。

米代替品や配達員の訴求品好調

 日本生活協同組合連合会の碓田晃司第一商品本部冷凍食品部長は上期について米代替商品や会員生協現場配送担当者に向けた学習会を実施した商品が好調に推移した一方で、若年層への提案や値ごろに課題のある和惣菜が引き続き苦戦し、冷凍野菜には調達に懸念があることを本紙に語った。

 ――4〜9月の状況は?
 碓田 コープ商品全体の供給高(売上げ)は2.0%増、点数は1.3%減です。今年度の方針としてブラッシュアップを進めた主力商品の点数減は下げ止まった印象です。昨年に引き続き実施した盆期間の宅配休業への懸念がありましたが、プロモーションを分散するなどして大きな供給減は回避しました。

 ――好調な商品は?
 碓田 米飯やスナック、ワンプレートといった米代替商品のほか、焼き鳥やカツといった畜産冷凍、冷凍果実が伸びています。
 米飯は4%増。焼おにぎりやオムライスは伸長しましたが、炒飯は伸び悩んでおり、ピラフは生産キャパシティの問題で供給制限もあり、前年割れとカテゴリーごとに好不調が見られました。
 スナックは値上げが続く中でも他カテゴリーより値ごろ感を維持できていることから11.5%増と2ケタ増で推移しました。中でも今川焼・たい焼きが伸びていますが、どの商品も好調です。
 焼き鳥は3%増。宅配配達員向けの学習会を実施するなど、組合員に直接商品の魅力を伝えられるようにしました。
 カツは7.9%増。弁当商材とは異なる食卓惣菜向けの唯一無二の商品仕様であることから、春に値上げもありましたが、点数ベースでも前年を超過しました。
 ワンプレートは8%増。ロコモコ丼やチキンカレーといった洋風メニューを中心に好調です。米が入っていて相対的に安価な価格帯なことが好調要因と見ています。
 冷凍果実は28%増と特に伸長しました。ヨーグルトのトッピングに使用するといった消費行動によるものと分析しています。

 ――不調な商品は?
 碓田 和惣菜と冷凍野菜です。
 和惣菜は7%減と苦戦が続いています。生協ならではの煮物が若年層に広がらないといった課題に加え、値上げで中華や洋風惣菜などに利用が流れている印象です。
 冷凍野菜は2%増ですが、異常気象によって調達不足となったいんげんや玉ねぎが苦戦しました。既存の産地で最大限調達を継続しながら、国内の代替産地以外に海外にも視野を広げていきます。

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