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この人に聞きたい:第1030回
(週刊冷食タイムス:26/05/19号)

新技術の冷蔵解凍弁当で市場開拓

トオカツフーズ(株) 取締役冷食事業部長兼冷食生産部長  
佐藤 緑朗氏

(さとう・ろくろう)1995年日清製粉入社。97年日清フーズ(現日清製粉ウェルナ)に転じ、以後イニシオフーズやトオカツフーズで冷食事業に約30年従事。昨年から現職。1972年8月生まれ、53歳。

人の手で温かみのある商品を

 ――なぜ冷蔵解凍できる冷凍弁当に注目した?
 佐藤 葬儀会社から法要後の会食の際に大量に提供できる弁当はないかと相談を受けたことがきっかけです。20〜30名規模になると電子レンジでの同時提供が難しいため、冷蔵解凍できる仕様を構想しました。そのような市場ニーズがあるのであれば、当社が先んじて取り組み、一緒に市場を成長させていきたいというねらいがあります。

 ――米飯の白蝋化を抑制するのが課題だ。
 佐藤 グループの知見を活かして「特殊な炊飯工程」を編み出すことでクリアしました。この技術は特許も出願しています。主菜や副菜は元々当社が得意としている冷凍おせちで保有している技術を活用しています。弁当以外に取り組みを進めている冷凍寿司を例に挙げると、消費期限は他社では解凍後3〜4時間のところ、当社では24時間を保証しているためフードロス対策にもつながります。

 ――仕向け先は?
 佐藤 国際会議や医療施設、観光施設、輸出販売にも目を向けています。当社グループで新工場を設立するノムラフーズが所在する京都で国際会議が多く催されていることに注目し、参加する外国の方々に向けて和の弁当を提供したいと考えており、関西万博の京都ブースでは、実際の商品展示も行いました。医療施設や老健では食事の作り手が今後減少し、現場で調理して提供するスタイルも難しくなると予想しています。観光施設も同様に人手不足の中で大量調理が求められています。

 ――製造には人手が必要だ。
 佐藤 当社の商品は惣菜店クオリティの冷凍食品として人の手による温かみのある盛り付けを大切にしています。一方で凍結後の梱包などは機械化を進めています。

 ――冷凍食品への意気込みを。
 佐藤 食事の提供者が減少していく中、誰でも簡単においしく、均一な品質で提供できるようにすることが当社の使命です。また品質だけでなく、見た目のおいしさといった品位を両立するため、人の手を加えた温かみのある冷蔵解凍の冷凍弁当市場を育てていきたいと考えています。

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