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業界交差点

この人に聞きたい:第1051回
(週刊冷食タイムス:26/10/20号)

「三行提報」で提案力磨く

秋田科学物産(株) 代表取締役社長  石塚 佳之氏

(いしづか・よしゆき)1985年入社。2001年、創業者で父親の満氏の逝去に伴い社長就任、現在に至る。趣味は読書、料理。メーカーから届く新商品は必ず作って試食、感想を伝えている。1963年秋田市生まれ、63歳。帝京大学文学部教育学科卒。

病院福祉、外食へ領域拡大

 1968年創業。秋田県の学校給食では最古参の有力卸も、人口減と少子化で近年は病院福祉、外食へ軸足を広げる。社員の仕事に対する当事者意識を高め、一体感を醸成する「三行提報」の取り組みは20年を超えた。

 ――学校給食が主要事業だが、少子化の影響は?
 石塚 当社も学校給食の割合は縮小しています。それでもまだ40%はあります。一方で病院福祉40%、外食20%といずれも堅調に伸びています。総合力で売上げを拡大していく方針です。

 ――前3月期の業績は?
 石塚 前年比105%と増収を維持しました。今期もここまで105%で推移しています。
 秋田一円に商品を届ける当社は業態別ではなく、エリア別で営業担当を配置しており、例えば男鹿・南秋地域の担当者は学校給食だけでなく、病院福祉からラーメン店や食堂などの外食まで得意先を持っています。車両に荷物を積んで配達し、営業もする。何でもやるのが当社のスタイルです。
 毎日通っていればお客様の課題や足りない部分が見えてきます。ニーズに合わせて最適な商品を提案したり、新商品のニュースをいち早く届けたりしています。営業の中には月商1千万円以上を売り上げる優秀な人材もいます。

 ――営業に必要な武器は?
 石塚 コミュニケーションに尽きます。当社では会社を良くするための創意工夫や気づき、その対策を三行の文字にまとめる「三行提報」を20年以上前から続けています。月曜の朝に提出してもらい、私が1人ひとりに返事を書いて戻します。仕事の悩みやメジャーリーグの話題を書いてきたり、提出しなかったりする社員がいますが、それも個性です。たまに提出しては冴えた意見を出す社員もいます。「三行提報」は仕事に対する当事者意識や問題意識を養い、提案力を磨く効果があります。

 ――サポート体制も重要だ。
 石塚 在庫管理システムが11月から本格稼働します。見込みによる過剰発注を防ぎ、欠品しても同じ価格帯の代替品をすぐに提案できるのが強みです。値上げ後の仕入単価に応じて正規の原価を把握することも可能になります。

 ――将来ビジョンをどう描く?
 石塚 黒字を続けて経営を安定させ、次の世代に承継することです。そのためにあと20年は頑張りたい。お付き合いのある嶋津商店(青森市)の嶋津宏之社長は私より20歳上。奥村食品工業(札幌市)の奥村義夫さんは今年92歳でお亡くなりになりましたが、最後まで現役の社長でした。お二人が私の目標です。

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