この人に聞きたい:第990回
(週刊冷食タイムス:25/07/15号)
メーカーの工場稼働率上げる
(株)日本アクセス フローズン食品MS部長 小川 みさと氏
(おがわ・みさと)2002年入社。チルド食品MD部からフローズン食品MD部に19年3月異動。アイスクリーム課長、フローズン食品MD部長代行を経て4月1日付で現職。東京都生まれ、奈良県育ち。2児の母。
市販用と業務用を俯瞰
日本アクセス初の営業系の女性部長。「プレッシャーを感じている」と言うが、やる気が勝る様子。MSはマーチャンダイジング・マーケティング&ソリューションの略。従来部署との役割の違いから聞いた。
――フローズン食品MD部が同MS部に変わった。違いは何か。
小川 メーカーが工場のあるラインの稼働率低下で困っている、あるいは新たなカテゴリーに挑戦したいがどう取り組めばよいか分からないといった事案についてメーカーと共に取り組みます。また市販用冷食だけでなく業務用にも関わりながら、マーチャンダイジングの機能に加え、マーケティング視点を持ち、ソリューション提案を行うのがMS部の使命です。
――工場の稼働率を上げるには市販用も業務用も併せて考えるのが合理的と言える。
小川 MS部には市販用と業務用の両方の情報が入ってくるようになりました。全体を俯瞰して考えること、同時にメーカーの社内と同じ目線になることが課題の解決につながると考えています。
――MS部のメンバー構成は?
小川 総勢11名で、うち6名が女性です。フローズン部署で女性が過半数以上を占めるようになったのは今回が初めてと聞いています。市場は女性に支えられている部分が大きいと思います。部内の多様な意見を取り入れ、挑戦と実践を重ねフローズン商品の買い上げ点数が上がるように努めます。
――フローズンのマーケットで新たに掘り下げたい層は?
小川 1つは未来の冷食市場を支える若年層です。そこで今年の当社主催冷食総選挙「第13回フローズンアワード」では学生らを取り込む仕掛けを考えています。またボリュームを重視したワンプレート商品の開発にも取り組み若年層らに訴求します。
――若年層以外で新たなターゲットは?
小川 ペットです。冷凍ペットフードをEコマースだけでなく、小売りにも広めていきたいと考えています。フローズンアワードでも冷凍ペットフード部門を新たに設けます。また今月開催の当社総合展示会でも冷凍ペットフードの見せ場を作ります。日本では今やペットの数が15歳以下の人口を上回っています。良質な冷凍ペットフードのニーズが今後さらに高まると捉えています。
――冷凍食品のヘビーユーザーはどう掘り下げる。
小川 価格改定後も買い上げ点数が上がるようにメーカーとの取り組みを精緻に進めます。そのためにもメーカーから様々な情報を早めにいただけると助かります。